新人コーナー

野沢佳織さん

自己紹介

野沢佳織 のざわ・かおり
1961年東京生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。某大手自動車メーカーにて海外営業と秘書業務を経験。結婚、出産を経て、夫の転勤に伴い英国に2年間、オーストリアに3年間暮らす。帰国後、翻訳学校に通い、下訳、リーディング等に携わったのち、98年に翻訳家デビュー。子どもの頃から、ロマンティックな少女小説に涙したかと思うと、『十五少年漂流記』のような冒険小説に胸を躍らせていただけあって、目下、翻訳書のジャンルも多岐に渡っています。とくに興味があるのは、ウェストールの『海辺の王国』のように少年が旅をする物語。それと、今夏出版されたシュヴァリエの『真珠の耳飾りの少女』のように、切なくてほのかにエロスが漂う純文学系恋愛小説です。そのほか、今後手がけてみたいジャンルとしては、ミステリー、短編小説、ノンフィクション(心理学・精神医学関連、異文化の中で暮らす人々や社会のマイノリティに焦点をあてたもの等)、旅の本、演劇・映画・美術関係の本など、いろいろあります。

訳書一覧

バビロン行きの夜行列車
ばびろんいきのやこうれっしゃ
レイ・ブラッドベリ
(共訳)
角川春樹事務所
1998/10初版
ISBN 4-89456-138-7
本体2600円
Driving Blind
Ray Bradbury
1997
※「物語の魔術師」ブラッドベリが、日常からふっと逸脱した不思議な世界に読者をいざなう、久々の短編集。

アレックスとゆうれいたち
あれっくすとゆうれいたち
エヴァ・イボットソン
徳間書店
1999/5初版 
ISBN 4-19-861017-7
本体1400円
The Haunting of Hiram
Eva Ibbotson
1987
※スコットランドの古城の主人である12歳の少年が、お城に住み着いている幽霊たちとともに、アメリカに渡って大活躍するお話。

メサイア
めさいあ
ボリス・スターリング
アーティスト・ハウス
1999/10初版
ISBN 4-901142-18-6
本体1900円
Messiah
Boris Starling
1999
※ロンドンの街を震撼させる連続殺人鬼。被害者は全員舌を抜かれ、銀のスプーンを口に入れられている。この難事件に挑む敏腕警視にも、じつは忌まわしい過去があった……。

秘密の花園
ひみつのはなぞの
フランシス・ホジソン・バーネット
西村書店
2000/5初版
ISBN 4-89013-874-9
本体1900円
The Secret Garden
Frances Hodgson Burnett
(illust. Graham Rust)
1986
※インドでわがまま放題に育ったメアリは、両親を失い、叔父の住む英国ヨークシャーの屋敷に引き取られた。ムーアの自然に触れ、土地の人々と出会い、秘密のお庭で遊ぶうちに、メアリの中で何かが変わっていく。

ご本人からのおすすめの1冊

メサイア
めさいあ
ボリス・スターリング
アーティスト・ハウス
1999/10初版
ISBN 4-901142-18-6
本体1900円
Messiah
Boris Starling
1999

※緻密な構成、重層的なプロット、息もつかせぬ展開と、新人作家のデビュー作とは思えないほど質の高いミステリー。ガイドブックには載っていない、ロンドンの裏の顔も楽しめる。

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