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ないとうふみこさん

略歴


ないとうふみこ 内藤 文子
1959年生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業。2年間英語教員を務めたのち結婚退職。子育てをしながら通信講座などで翻訳を学び、数年後、バベル・プレス『翻訳の世界』誌のラジオ講座がきっかけで、ハーレクイン・ロマンスの訳者としてデビュー。7冊を翻訳。さらに同誌の誌上講座の取り持つ縁で東江一紀氏に師事。現在に至る。今は、もともと好きだった児童書やYAの翻訳に取り組みつつ、ノンフィクションの下訳やリーディングもしております。ユーモアは人生に不可欠な要素だと思っているので、子どもがげらげら笑っちゃうような楽しいお話、大人がくすっと笑ってじんとするような深みのある物語を訳していくのが望み。また、わりとディープな「野球観戦者」でもあるので(最近はスコアつけも勉強中)、野球関係の本もいつか訳せたらうれしいです。

訳書一覧(2007年12月現在)


宇宙人が来た!
うちゅうじんがきた
ゲイル・ゴーティエ
徳間書店
2000/5初版
ISBN 4-19-861189-0
本体1300円
My Life Among the Aliens
Gail Gauthier
1997
※ぼくのうちにはしょっちゅう宇宙人が来るんだ。でもママは、それが宇宙人だってちっとも信じてくれない……。ウィルとロビーの兄弟と、へんてこな宇宙人たちの愉快な物語。

ぼく、もうなかないよ
ぼく、もうなかいよ
サイモン・パトック文
アリソン・バートレット絵
徳間書店
2002年2月初版
ISBN 4-19-861486-5
本体1400円
A Story for Hippo
Simon Puttock
Alison Bartlett
2001
※さるは、かばのおばあさんのおはなしをきくのがだいすき。ところがある日、おばあさんが「おわかれだよ」といいだして……。美しい色彩が、しずかに胸にしみる絵本。

アビーと光の魔法使い
あびーとひかりのまほうつかい
マイケル・モロイ
徳間書店
2002年12月初版
ISBN 4-19-861621-3
本体1900円
The Witch Trade
Michael Molloy
2001
※小さな港町に住む少女アビーと、海から流れ着いた不思議な少年スパイク。ふたりがスターライト船長とめぐりあうとき、大冒険がはじまる。さわやかなファンタジー。

ワニてんやわんや
わにてんやわんや
ロレンス・イェップ
徳間書店
2004年1月初版
ISBN 4-19-861803-8
本体1400円
Later, Gator
Laurence Yep
1995
※テディは、おりこうな弟ボビーのことが、しゃくにさわってたまらない。困らせてやろうと誕生日にワニをプレゼントしたら、逆にボビーは大喜び。一家は大騒動に……。

いつもそばにいるから
いつもそばにいるから
バーバラ・パーク
求龍堂
2005年10月初版
ISBN 4-7630-0529-4
本体1200円
The Graduation of Jake Moon
Barbara Park
2000
※ジェイクが小学校3年生のときアルツハイマー病と診断された祖父のスケリー。少しずつ症状の悪化するスケリーとジェイクたち一家の暮らしを描く、せつなくも温かい物語。

今夜はだれも眠れない
こんやはだれもねむれない
メアリ・ホフマン/アニー・ダルトン他11名
内藤文子 西本かおる 橋本恵訳
ダイヤモンド社
2006年1月初版
本体1600円
ISBN 4-478-93075-9
Kids' Night In
Mary Hoffman/Annie Dalton etc.
2003
※ファンタジーやYAなど、児童書の人気作家12人の短篇を3人の翻訳者達がそれぞれ訳したもの。ダレン・シャン/ジャクリーン・ウィルソン/オーエン・コルファー/ジェレミー・ストロング/ブライアン・ジェイクス/ヴィヴィアン・フレンチ/ジリアン・クロス/ビヴァリー・ナイドゥー/メアリ・ホフマン/アニー・ダルトン/レイチェル・コーン/ジェシカ・アダムス。この本はチャリティ〈WAR CHILD〉に協賛しています。

だれも寝てはならぬ
だれもねてはならぬ
マロリー・ブラックマン/セリア・リーズ他15名
内藤文子 安次嶺佳子 西本かおる 橋本恵訳
ダイヤモンド社
2006年1月初版
本体1600円
ISBN 4-478-93076-7
Kids' Night In
Malorie Blackman/Celia Rees etc.
2003
※作家17人の短篇を4人の翻訳者達がそれぞれ訳したもの。マイケル・モーパーゴ/ロジャー・マクゴー/ジョージア・ビング/マリアン・カーリー/マロリー・ブラックマン/セリア・リーズ/フィリップ・アーダー/ジェラルディン・マコーリアン/デボラ・ライト/ブライアン・パッテン/ガース・ニクス/ジェームズ・モロニー/マーガレット・マーヒー/エヴァ・イボットソン/ディック・キング=スミス/モーリス・グライツマン/ロス・アスキス。この本はチャリティ〈WAR CHILD〉に協賛しています。

涙のタトゥー
なみだのたとぅー
ギャレット・フレイマン=ウェア
ポプラ社
2007年7月初版
本体1400円
ISBN 978-4-591-09846-2
When I Was Older
Garret Freymann-Weyr
2000
※弟のエアハートとは姉のソフィーとそっくりだった。「双子のお姉ちゃんとおでかけしたい」とエアハートが冗談をいうほどに。その大好きな弟が病気で死んでしまってから、ソフィーの心がかたくなってしまう。とにかく勉強に励み小児科医をめざすソフィーの前に、目の下の涙のタトゥーを入れた少年があらわれる……。

ネズミ父さん大ピンチ
ねずみとうさんだいぴんち
ジェフリー・ガイ
徳間書店
2007年12月初版
本体1400円+税
ISBN 978-4-19-862468-2
Hannibal's Rat
Geffrey Guy 2003
※ハツカネズミのアナクグリ父さんは家族と共に、人間の家に住んでいる。壁の中のその家は、常に人間家族の動向に平和がかかっていた。キーワードは飼いネコ。しばらくネコを飼わない人間の家で平和に暮らしていたネズミ一家だが、ある日、アナクグリ父さんの三番目の息子が姿を見られてしまい、ハンニバルというネコが飼われるようになってしまう……。

ご本人からのおすすめの1冊


涙のタトゥー:表紙涙のタトゥー
なみだのたとぅー
ギャレット・フレイマン=ウェア
ポプラ社
2007年7月初版
本体1400円
ISBN 978-4-591-09846-2
When I Was Older
Garret Freymann-Weyr
2000

※ 弟のエアハートとは姉のソフィーとそっくりだった。「双子のお姉ちゃんとおでかけしたい」とエアハートが冗談をいうほどに。その大好きな弟が病気で死んでしまってから、ソフィーの心がかたくなってしまう。とにかく勉強に励み小児科医をめざすソフィーの前に、目の下の涙のタトゥーを入れた少年があらわれる……。 ☆ 本書の主人公ソフィーは、いろんなことを頭の中でぐるぐると考える。時の流れとともに人の心が変わってしまうのはなぜ? 時間って、直線? それとも環? 自分のやりたいことをあきらめずに、男の子とつきあうことはできる?  ほとんどの疑問には、物語の最後になってもはっきりとした答えが出ない。でも、考えること、問いつづけることが、生きることだし、成長することなんだと、この物語を読んでいると自然に了解できる。「ニューヨークの女子高生」というおしゃれで進んだイメージからはるかにかけはなれた、不器用でおくてな主人公ソフィー。その彼女がゆっくりと時間をかけて心の傷をいやし、じれったいほど遠回りしながら新たな関係を築いてゆくさまを、味わっていただければうれしいです。

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